肥料も種類が多い!肥料の成分と効果、使い分け方法とは?

肥料を選ぶ

みなさんこんにちは。

観葉植物を始めたら気になってくる「肥料」の存在。 軽い感じで育てたいから肥料はあげない。なぜか、はじめて鉢植えを買った私はそんな事考えてました。

しかし!鉢植えに肥料は必要です

なぜなら肥料は植物にとって主食のご飯だからです。もしかして、肥料をお菓子とか、栄養ドリンクみたいに+アルファ的なものだと、勘違いされてませんか。 そもそも「肥料」ってなんだろう?今日も一緒に考えてみましょう。

園長
園長

ホームセンターの園芸コーナーには、いろんな種類の肥料があるけど、どんな違いがあるの? 実はあんまり知らないぞ。という方はぜひ読んでみてください。

自然の植物に肥料はいらないのに、鉢植え観葉植物に肥料が必要なのはなぜか。その理由は?

そもそも、鉢植えで肥料が必要なら自然界は一体どうなっているのでしょう。

まず植物にとって特に重要な栄養素は、「肥料の三要素」と呼ばれるこちらになります。

  1. 窒素(元素記号:N)
  2. リン酸(元素記号:P)
  3. カリウム(元素記号:K)  

なんと、自然界の土では、この3要素「チッソ・リン・カリ」が自動で生成されるんです。

まず、土の中のミミズや微生物などは、生き物の死骸やフンを分解しながら、植物が食べやすい「窒素」や「リン酸」をつくります。 また、微生物によっては空気中に含まれる大量の「窒素」を土の中にうまく取り込んでくれたりもします。

「カリウム」は鉱物に多く含まれているため、植物の根っこが酸を出し溶かしたり、溶けやすいその性質により川の水として植物まで運ばれたりもします。

さらに植物に吸収された「カリウム」は落ち葉となってまた土に戻ります。実は落ち葉には「カリウム」がたくさん含まれているのです。

この自然のシステムが、土の中で植物の栄養を製造し続けているのです。

しかしながら、鉢植えでこのシステムを再現することは不可能です。やがて鉢植えの中には植物のご飯が徐々になくなっていくのです。

だから、鉢植えに肥料が必要となるわけです。

「自然のサイクルを意識してみると森の土や木々、鳥や虫の尊さを私は感じます。自然界に無駄なものはないし、やはり資源を大切にしなくてはですね。」

基本的な肥料の違い

ホームセンターに並ぶいろんな肥料の袋。化成?有機?複合?配合?なんとなく名前は聞いたことあるけど、何が違うんだろう?肥料の違いや分類についてお話です。

まず肥料には「有機肥料」と「化学肥料」があります。この二つは原料が違います。

有機肥料の原料は油かす・魚粉・どうぶつのフンなど、動、植物性のもの。これに対し、化学肥料は鉱物などの無機物を原料として化学的な工程で作られています。化学肥料は、「無機肥料」ともいわれます。

次に、化学肥料の中には、「複合肥料」と「単肥(たんぴ)」の分類があります。

こちらは入っている成分の数の違いです。 2種類以上の成分を含むものが「複合肥料」。一種類に特化したものが「単肥」です。

この「複合肥料」でも、均一な粒状にされたり、化学的な操作を加えて作られる「化成肥料」と、2成分以上の単肥を単に混ぜ合わせた「配合肥料」があります。

また、「化成肥料」を液体にしたものを「液体肥料(液肥)」といいます。

なお化成肥料で、肥料の3要素の合計値が全体の30%以上含まれるの製品を「高度化成肥料」と呼びます。

勘違いしやすいのが、「化学肥料=化成肥料」という誤解。 化学肥料の仲間ではありますが、イコールではありません。

あと肥料の成分の名前ではなく、あげるタイミングにも呼び方があります。 植物の苗を植え付ける際に、あらかじめ土に混ぜておく肥料を元肥(もとひ)といいます。

また、植え付けた後生長にあわせて追加で与えていくものを追肥(ついひ)といいます。

鉢植えでは、元肥には効き目がじわじわとゆっくりと長持ちするタイプの化成肥料か有機肥料をあたえ、追肥には植物の種類や状態をみながら、化成肥料や液肥などを与えるのがおすすめです。

化学肥料って危険な存在なのか?有毒な物質を含むと勘違いされる化学肥料のホントの話

「有機農法」とか、「有機肥料しか使っていません」という表示。野菜を購入するときによく目にします。

有機肥料がホントはよくて、化学肥料は本来あまり使うべきでない、ヤバいもの。そんな風に思っている方多いのではないでしょうか。

実はこれ勘違いなのです。

まず知っておきたいポイントとして、化学肥料の原料は、先ほど申し上げたように「鉱物などの無機物」になります。

そもそも鉱物は天然物ですし、化学肥料である窒素肥料も原料は空気です。

空気中の成分をみなさんご存知でしょうか。

酸素約21%で、約78%はなんと窒素なのです。(残り1%が二酸化炭素など) この空気中の大量の窒素を利用したのが窒素肥料になります。そのため、化学肥料も決してヤバいものではないわけなのです。

ただしもっと広い視野で考えてみると、有機肥料の代表的なものは油かす、魚かすなどの食品廃棄物を原料としており、ゴミとして出さず、再利用するという面で地球に優しいのは事実です。

また、化学肥料は多くは海外からの輸入のため、日本の環境保全という観点で考えると、化学肥料を最小限にするほうがいいのは事実です。

でも、化学肥料を一切与えない有機肥料にこだわりすぎるのも実は間違いで、逆に土の成分バランスが悪くなり、土の不健康から植物の病気を引き起こしてしまうことがあります。

原因として窒素しか含まない有機室肥料が無いからなのです。そこで活躍するのが、化学肥料である窒素肥料なのです!

肥料にはそれぞれの役割や効果があり、その組み合わせをしっかり考えてあげることが「植物思い・地球思い」になるということですね。

結局どの肥料をあげればいいの?

どの肥料をあげるべきかという点で肥料3要素ごとの効果は押さえたほうがいいポイントです。

窒素は、特に葉・茎を育てます。その為「葉肥(ハゴエ)」と呼ばれます。

リン酸は、特に実や花を育てます。「実肥(みごえ)」「花肥(ハナゴエ)」と呼ばれます。

カリウムは、特に根っこの成長を促します。「根肥(ネゴエ)」と呼ばれます。

ただし注意点として、いずれかをおおく与えすぎることは逆効果になることがあります。
植物が必要なタイミングで、必要な量や回数で与えることが大切になってきます。

必要なタイミングという点でいうと、基本的に生長期に肥料が必要となります。

日本では通常5月~9月に観葉植物は生長します。ただ、お部屋のなかのインドアグリーンは温度変化が少ないため、生長がずっと続くこともあります。

あと、先ほど紹介した「実肥、花肥」と呼ばれるリン酸は、実や花が咲く前と咲いている期間に与えるのが効果的です。

必要な量という点でいうと、こちらは肥料の種類や濃度によっても違いますし、また植物によっても違います。液肥に関しては薄める倍率も気を付けねばなりません。

必要な回数関しては、目安は2か月に1回くらいです。ただし量と同じく、肥料や植物の種類によって違いがあります。

注意点としては早く育てたいからといって毎日あげると植物は枯れてしまいます。
適量は商品に表示されている「使い方」を確認してみてください。

あせらずに、ちょうどいい量の肥料をあげることが植物は一番うれしいみたいです。

いいかがでしたでしょうか。
植物のご飯である肥料に詳しくなれば、植物にいつも元気でいてもらうことが出来ると思います。

園長
園長

肥料をあげすぎて枯らしてしまうこともあります。まずは少量から試していきましょう。本日もご来園ありがとうございました。

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