植物は寒さに強いか弱いかという性格がもともと決まっています。 置きたい場所がベランダなのか、お部屋の中なのかを考えたら、次はどんな植物を選べばよいのかを、今日は一緒に考えてみたいと思います。
耐寒性という言葉。あいまいでわかりずらい
耐寒性という言葉はご存知でしょうか。園芸ではよく耳にする言葉ですが、「耐寒性が強い」とか、「耐寒性がある」とか、いろいろな表現を見かけます。ちなみに、ウィキペディア(Wikipedia)では、以下のようにありました。
しかし非耐寒性というような表現は、あまり耳にしない気がします。他にも調べると0℃を基準とするような考え方もありました。
調べると逆に混乱してよく分からなくなりました。
観葉植物のために意識するのは、最低気温10℃!
そこで私は「鉢植えの生育」では、目安として最低気温10℃になるかどうかここだけを意識して育てています。
私が住んでいる東京で最低気温が10℃を下回るのはだいたい11月。そして10℃を上回るのがだいたい4月です。
▼気象庁データでみる東京の最低気温の推移
東京のデータだけですいません。気象庁のデータを調べてみてください。
最低気温が10℃になったらやることは、
- 室内に取り込む
- 屋外に置いたままする
この判断をしてあげるということです。
「耐寒性が強い」とか、「耐寒性がある」という表現の植物は少なくとも10℃以下でも大丈夫な植物です。
「耐寒性がない」とか、「耐寒性 やや弱い」という植物は10℃を下回る前にお部屋に取り込んであげるのが無難でしょう。
そうやって考えると植物を購入するときも、管理するときも少しシンプルになると思います。
10℃以下でも大丈夫な植物
せっかくなので、耐寒性がある、耐寒性が強いと言われる、10℃以下でも枯れない植物をいくつかご紹介します。
▼オリーブ
寒さに強めの植物で10℃以下になっても大丈夫です。最低気温は品種などにもよりますが、-3℃程度までいけます。
▼シェフレラ
こちらも寒さにはつよめで、10℃以下でも問題ありません。
▼アイビー (ヘデラ)
▼ワイヤープランツ
あくまで一例にはなりますが、ベランダに置く植物を検討する時の参考にしてみてください。
氷点下になったときはどうしたらいいのか。
もちろん、氷点下に耐えうるのかどうかも重要で、あまりにも長く続くと寒い地域が原産の植物でない限り、多くの鉢植えの観葉植物は枯れてしまいます。ただ、東京で考えると氷点下になる日数は、実はそんなには多くはないんです。
▼東京で最低気温が0度未満の日数(気象庁天気相談所より)
年 | 日数 |
---|---|
2015年 | 8日 |
2014年 | 6日 |
2013年 | 4日 |
2012年 | 6日 |
2011年 | 5日 |
もしこの数日の間に、植木鉢に雪が積もった時や、植木鉢の周りが雪で囲まれた時などは雪を取り除いてあげてください。
また「寒冬」となって氷点下の日が長く続いたときは、植物の状況をみて、場合によってはお部屋に一時的に取り込んであげてください。
もしくは植物にかけてあげるカバーも販売していますので、そういったものも利用してみてもいいかもしれません。
人それぞれ性格が違うように、植物もそれぞれ性格がちがいます。植物にあった環境であれば、すくすくと元気に育ってくれます。時期によって、置き場所を変えてみたりしながら、その植物にとってベストな場所を探してあげてください。本日もご来園ありがとうございました。
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